家を建てるなら 建築士とつくるこだわりの家(体験談)(2)土地探し

お家を整える
PexelsのBinyamin Mellishによる写真

家づくりは、一生に一度あるかないかの出来事です。そのため、迷い悩むことが多く、様々な決断をしていく必要があります。

私たちの体験が皆さんの参考になったら嬉しいなと思い、体験談をご紹介します。

2回目の記事は、土地探しです。

土地の条件、探し方

色々な選択肢を考えながら、最後に一戸建てを建てることに決めた

我が家は、すぐに一戸建てを建てようと決めたわけではありません。紆余曲折があって、最終的に土地を買い、一戸建てを建てることに決めました。調べたり、探していくうちに、徐々に自分たちがどうしたいか見えてきたという感じです。

家を建てるきっかけは、社宅の制度が変わったことでした。

会社の方針で世帯用の社宅が減り、海外から日本に戻った数年のみ住めるという条件に変更になったことが理由でした。つまり、社宅に一定期間住んだら、出て行かなくてはいけなくなったのです。

ちょうど長男も小学生になっていました。今後も海外転勤があることを考えると、海外から戻るたびに新しい場所に住み、毎回友達づくりから始めるのはかわいそうだなと思いました。

自分も小学4年生の時に引っ越した経験があり、新しい環境で過ごすことは今から思い返すとそれなりに不安やストレスがありました。

そのため、ここで家を建てることで、子供たちが少なくとも日本では同じ地域で住むという環境を作ってあげたいと思いました。

パパは小学生の頃から今と同じ地域に住んでいたので、この地域のことをよく知っていました。住宅街で子供がいる家族が住みやすく、都心へのアクセスも悪くない地域です。

パパの実家も歩いて10分の隣の学区内にありました。この地域で住むことで両親のサポートも得られるし、両親が高齢でケアが必要になった時に通いやすいなとも思いました。

念のためこの地域の物件の資産価値が将来どうなるかも自分なりに調べました。日本が人口減となる数十年後もこの地域は都心からのアクセスを考えても大きく目減りすることはないだろうと予想を立てました。(不動産価格はプロでも予想が難しいので、色々な情報を見ての個人の判断です。自分なりに考えることで納得しました。)

社宅を出る期限まで残り期間2年ぐらいから、学区内の中古マンション、一戸建て(中古、新築建売)、土地探しを始めました。

その時点で、土地を探して一戸建てと確定していたわけではなく、3つの選択肢から探していました。

まず、中古マンションをいくつか見学しました。

マンションはうちは子供が多く、騒音のことを考えると買うとすれば1階しかないと思っていました。ただ、間取りは3LDKが多く、大きくて4LDKでした。子供部屋をシェアするにしても、女の子が一人で他は男の子ということを考えると、思春期になっていく時などどのように部屋を分ければいいか、なかなか難しいなと思いました。

間取りや広さの面で、あまり条件に合う中古マンションが学区内の物件としてすぐに出てくることはなかったので、徐々に選択肢から消えていきました。

まだ子供が小さいので汚すことも考えて、中古の家を買い、ゆくゆくF建築士にお願いしてリノベーションすることも考えていました。中古の一戸建て、新築戸建て、新築用の土地の選択肢で探していきました。

土地(物件)の条件

物件の条件は、2つです。

①同じ学区内にあること。

②予算の範囲内であること。

予算は、きっちり決めていたわけではなく大体○千万円ぐらいとしていました。

エクセルで子供たちの年齢とその時にかかる学費を中心に積算をして、住宅にかけれる予算を計算しました。

学費にかかる情報は文部科学省が平成30年までやっていた「子供の学習費調査」(幼稚園から高校まで)があり、この情報をもとに色々なサイトで分かりやすく試算が出ていますので参考にしてみてください。

(例えば、金融広報中央委員会のサイト『知るぽると』の記事「子どもの教育費、どう準備する?」)

また、一度学区内にある某住宅メーカーの一戸建てを見学に行った時に、予算オーバーで買えないとお伝えしたところ、参考までにフィナンシャルアドバイザーと相談してみませんかと提案いただき、打ち合わせをしていただいたことがありました。その際の情報も参考になりました。

(見学した家は建設済みでとてもいいうちでしたが、間取りなどがやはりうちとは合わないと思い、お断りましたました。営業の方もとても丁寧かつ真摯に私たちのことを考えて接してくれました。)

土地の探し方

土地探しの方法は、WEB検索と散歩です。

WEB検索

WEB上の検索で多くの情報を見ることができました。気になる物件があるとメールや電話などで問い合わせ、不動産会社の担当の方と一緒に現場視察などをしました。

WEBを定期的に見ているとその地域の土地の相場感も分かってきて勉強になります。

散歩

住んでいる場所と探している物件の地域が近い場合は、散歩はおすすめです。

散歩していると「ここに空き地があるな」とか、「ここの土地売り出しそうだな」とかが分かります。

また、WEB検索ですぐに見つけることができない売り出し中の土地(看板が立っている)が見つかる時もあります。

散歩していると色々な家があって、「こんな家がいいかな」とか、「ああならないようにした方がいいな」とか参考になり、家のイメージが具体化できてよかったです。

土地を見て決める

学区内に限定して土地探しをしていたので、それほど物件は多くありませんでした。

1つ目 お隣が違法建築でやめる

手ごろな価格で十分な広さの土地が売り出されているのをWEBで見つけて、不動産屋さんに連絡して説明を受けました。大きな通りにも面しておらず、いいかなと思いました。

F建築士から、土地の候補が見つかったらいつでも見にいくよと言ってもらっていたので、お願いしました。結果は、土地は悪くないけど、隣の家が明らかに違法建築で気をつけた方がいいとのことでした。震災の前は建築基準の適用が緩やかだったので、違法に増築している物件もそれなりにあるそうです。但し、違法建築をしている人は、たまにルールを守らない人でトラブルになる場合もあるから慎重に検討したほうがいいよとのことでした。

隣の家を再度見てみましたが、家の雰囲気からなんとなく主張の多い方のような気がすると思い、一度土地を決めてしまったら近所付き合いはずっと続くので、この土地はやめることにしました。

2つ目 築40年以上の中古の一戸建て

2つ目の物件は、当時住んでいた社宅から歩いて3分のところにある中古の一軒家でした。しかし、築40年以上経っており、そのまま住むことはあまり想定しておらず、更地渡しにして土地として販売されていました。大手不動産会社のWEBサイトに掲載されていて見つけました。

自分たちが想定している土地より少し広めで、土地を購入して家を建てると予算オーバーでした。そのため、当面は家に住むことを考えて、物件を見せてもらうことにしました。

建物を見るために、F建築士にも来てもらい、建物と土地を見学しました。

とても古い家で、荷物などが残ったままになっていました。

2階に上がってベランダから外を眺めた時、見た風景が一度見たことがあるような懐かしい気持ちになりました。不思議な感覚でした。この土地にご縁があるといいなと思いました。

近隣に、長男の幼稚園からの同級生がおり、御近所さんもみんないい人だよという情報もいただきました。とてもいいなと思いました。

また、大きな道路に面しておらず、家の前の道路は近所の車と宅配の車しか通らないので、子供たちも家の前であれば安心して遊べるなと思いました。

見学を終えて、F建築士に住めるか聞いてみました。昔の建築基準で建てられた建物なので、家の土台の基礎などが耐震性の観点から十分でなく、そのまま住むのはおすすめしないとの結論でした。

土地としての購入は、この時点では、予算オーバーだったので残念ながら断念しました。

この土地ですが、第一種低層住宅専用地域内にありました。

第一種低層住居専用地域とは、都市計画で定められた用途地域の一つです。
この地域は、良好な住環境を保護するために、建物の高さが10メートルまでと制限されています。建ぺい率は40%、容積率は80%までです。

つまり周りに高い建物が建てられない、また家と家の間もゆったりしている住宅街の指定がされている地域です。そのため、1種低層住居専用地域では主に1~2階建ての低層住宅がゆったりと立ち並ぶような住宅街が形成されるケースが多くなっています。店舗や事務所の建築は認められていません。

西向きに道路が面しており、他は家に囲まれています。

歩いて3分のところにコンビニと小学校があります。

歩いて8分のところにスーパーがあります。

条件が揃っていましたが、予算オーバーのため諦めていました。

なかなか他の土地の候補が見つからず、土地探しも停滞してたいたのですが、最後は実家からお金を借りることもでき、この土地に決めることができました。

F建築士からは、日当たりもよく、新築を建てるにはとても適した土地だと意見があり、この土地を購入することになりました。

まとめ

我が家は、最初から土地購入、新築一戸建てを建てると決めていたわけではありません。

できれば同じ学区内で住み続けたいという思いから、中古マンション、中古戸建て、新築戸建て(土地だけを含む)の3つの選択肢から物件を探しました。

中古マンションは、大家族であることから間取りなどの条件が合わず、徐々に中古戸建てと新築戸建ての2つの選択肢に移っていきました。

将来の学費などのシュミレーションを行い、予算を決めて、WEB検索や歩いてい物件を探しました。

いい物件があるとF建築士にも見てもらい、アドバイスを聞いて最終的に一戸建てを建てるための土地を購入しました。

当初の予算からはオーバーしましたが、最終的に実家からの借金で購入することができました。

家は、場所を決めると近所付き合いなどがずっと続くので慎重に選ぶことをお勧めします。

最初から条件などをそろえるよりも、徐々に探しながら自分たちの希望を考えて、選択肢を狭めていく方が現実的なやり方かもしれません。

お願いしたい建築士が決まっている場合は、土地購入の決定前に建築士の意見を聞くことを強くお勧めします。

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