心のあり方・自己肯定感
フルタイムで働くと決めた時のハードルの高さといったらなかった。「私にお金を払ってくれる人なんているのか」「私って価値あるのか」「仕事できる自信がない」。社会復帰という言葉もどこか違和感があるけど、今までどれだけ社会から切り離されていたかを思い知らされた。
でも実際に働き始めたら、やりがいがあって自己肯定感が上がった。単純に楽しかった。
パートは、時間講師なら自分の業務範囲がはっきりしているから、しっかり準備して面白い授業ができる。ちょうどいい緊張感がある。
そして、一番つらかったのは、実は主婦だった。経済的にじゃなくて、精神的に。私はフルタイムで働く両親と祖父母との同居という環境で育ったから、正直、主婦を家事と子育てしかしていない人、夫に従っている人だと、どこかで馬鹿にしていた時期がある。でも実際にやってみて、一番つらいのは主婦だと知った。「幼稚園のママって楽そうでいいですよね」と言った若い先生がいたけど、「一番つらいよ」と返しておいた。
エピソード集
リトミック教室で気づいたこと
4人目が生まれたあと、リトミックの講師資格を取って、3年ほど親子教室を開いたことがある。週1回だったから、お金にはほとんどならない。でも、自分が持っているスキルが誰かの役に立っているという喜びがあった。教室に来てたのは、子育てのために仕事を辞めたママや育休中のママたち。そこで気づいたのは、「援助をもらうだけ」ってすごく居心地が悪いということ。ママたちは何もできないわけじゃない。それぞれが素晴らしいスキルを持っていて、本当は何か貢献したいと思っている。だから教室では、お菓子作りが得意なママにケーキを作ってもらったり、絵本好きのママに読み聞かせをお願いしたり、パパたちが料理を持ち寄る会を開いたり、栄養士のママにクッキングを教えてもらったりした。ママたちは、条件さえ合えばみんな元気でパワフルなんだと思う。
理解者は、同じ経験をした人
主婦が長かった夫の母は、小さな主婦の辛さ、大変さを本当によく理解してくれて、何かあればいつでも飛んできて助けてくれた。逆にフルタイムで働くとなると大反対だったのも夫の母。助けてくれたのは夫の父だった。結局、同じ経験をした人が一番の理解者になる。
パートにした理由
この場でできることの限界を感じていた。やりたいことがあった。一番下の子が小学校に入った。我が子の小学校で担任が3人続けて休職してニュースになる出来事もあった。もう一度小学校で働きたいという思いが強くなっていたところに、小学校のパートとして働くことを選んだ。切り替えるとき、母は「女性に大事なことは辞めないことだ」と反対した。子どもたちにはお金が必要な時に「ごめんね」と謝った。でも、みんな理解してくれた。
まとめ:結局、自分は何を優先する?
- お金を優先したいなら フルタイム。ただし急病・感染症対応の負担は大きく、収入がそのまま吹き飛ぶこともある
- 時間と心の余裕を優先したいなら パート。ただしキャリア面での物足りなさは残る
- 子どもとべったり過ごすことを優先したいなら 主婦。ただし経験者として言わせてもらうと、精神的には一番しんどい選択肢だった
- キャリア感覚を保ちたいなら パートか、担任を外したフルタイム
結婚してからずっと主婦になるつもりはなかった。でも結果的に転勤が続いて、働けない時期が長くなった。もし人生をやり直せるなら、娘には主婦にはならないことを勧めたい。ずっと続けていれば何でもなくできていたはずのことが、一旦辞めると自信もスキルも置いていかれてしまう。育休や産休の制度を、ちゃんと使ったほうがいい。