帰国子女のイメージと現実
「帰国子女」って、実はけっこう誤解だらけ!
正直に言うと、帰国子女ではない私にとって、この響きは憧れだった。ところが、この言葉には「はっきりものを言う」「空気を読まず強い」という意味まで含まれていて、言われて嫌な人もいる。「帰国子女ですか?」って、ただの質問のつもりが、嫌味に聞こえちゃうことだってある。うちの娘は、帰国子女だと言うと英語の先生によく当てられて、文を読まされるから、言わないようにしてたくらい(笑)。
そもそも帰国子女って、どれくらい海外にいた人のこと?
文部科学省の定義は、「海外勤務者の子供で、1年以上海外に在留して帰国した児童・生徒」。1年以上いれば、行き先が英語圏じゃなくても、どんな学校に通っていても、何歳でも、立派な帰国子女なのだ。
そして、日本人がイメージする「英語ペラペラ」は、全然当てはまらない人もたくさんいる!
- 日本人学校に通った子は、日本語で日本と同じ内容を勉強するから、英語はペラペラにならない
- フランス語圏やスペイン語圏から帰ってきた子も、帰国子女
- 英語の学校に通っていても、住んでいたのがアフリカで、自由が制限された、ちょっと危ない国だった子もいる(我が家がそう!)。みんなが憧れる国ばかりじゃないのだ
「英語ができる=頭がいい」というイメージもあるけど、日本人ができない英語ができるから、そう見えるだけだと思う。実際は、数学は日本のほうが1年ほど先を行っているから、帰国子女はむしろ遅れる。漢字を覚えるだけでも、日本の子は本当にすごいよ! 漢字も数学もできる帰国子女は、間違いなく、自分で努力した人だと思う。
ママの不安、まとめて答えるよ!
日本語・漢字は遅れる?
圧倒的に遅れる!(断言) 日本の小学校で習う漢字は、小3が200字、小4が202字(2020年度からの学習指導要領)。6年間の合計は1,026字で、4年生が一番多い。小3・小4の2年間だけで、約400字も覚えるのだ。海外にいると、一番きつい時期にドンピシャでぶつかる。
勉強の遅れは取り戻せる?
基礎は、自分でやれば大丈夫。でも受験や応用レベルになると、現地校の宿題の上に勉強することになるから、一気に大変になる。最初のうちは、英語もスラスラじゃないから、現地校の宿題をこなすだけで、とんでもなく時間がかかるしね。海外での勉強の進め方は、こっちの記事にまとめたよ。
英語は帰国後も維持できる?
正直、維持できないことが多いと思う。でも、うちの子たちでも、結果はバラバラだった!
- 小5で帰国した長男は、見事に維持した。現地校で読み書きまでやったことと、帰国後も英語の映画を見続けたのが大きい
- 2歳下の娘は、小3で帰国。字を写す程度だったからか、聞く・話すはできるけど、読む・書くは得意じゃない
- さらに下の子は、言っていることは分かるけど話せなくて、発音も普通。しかも一時期、日本語が話せなくなった(笑)
同じ家族でも、どの時期に行ったかで結果が全然違う。これはもう、実体験としてお伝えしたい!
日本の学校に馴染める?
帰国後1年は、子どもも母親も、態度が「日本人じゃない」と思う(笑)。はっきりものを言わないと生きていけない世界から、日本に適応するまでには、時間がかかるのだ。
不登校になる子は、ざらにいると思う。我が子を含めて。中学で当たると一番しんどい。同調圧力も思春期も重なって、とても過敏な時期だから。2年くらい不登校になることだって、珍しくないよ。でも、大丈夫、大丈夫。いたって普通の反応です。
入試はどうなる?
帰国生入試は、親が情報を集めないといけない。年に一回くらいの帰国に合わせて学校見学に行ったりね。帰国子女枠が、どれくらいの海外滞在を指すのか、帰国して何年までその枠に入れるのかは、学校ごとにバラバラ。公立高校の帰国子女枠は、「若干名」と書いてあることが多くて、正直、運も必要。
入れたとしても、すぐに大学入試への対応が待っている。自由なディスカッションが多い環境で育った子が、受験バリバリの進学校でやっていけるかは、子どもによる。
「帰国子女枠って羨ましい」と思う人もいるかもしれない。でも、英語の外部試験のスコア(英検準1級やTOEFL iBT 72点など)、語学力の証明が必要なところが多い。しかも、同じ枠で受験するのに、海外生活が2年の子もいれば、10年の子もいる。簡単じゃないよ!帰国子女枠っていうのは日本の測り方だとでないけど、その子が持っている力を評価する制度だね。
2回適応した子どもたちは、本当にすごい!
帰国子女は、海外に行ったときに一度適応して、帰国したらまた適応して、2回も新しい環境に慣れてきた子たち。英語ができるとか、頭がいいとか、そんなイメージの前に、まずそこを思いっきり褒めてあげたい。
ひとくくりにはできない、いろんな帰国子女がいる。そして、自分も英語を話せず、帰国子女の経験もないのに子どもの心と学力を一生懸命サポートする両親がいる。その子たちのこと、そしてパパママたちのことを、少しでも知ってもらえたら嬉しい。みんな頑張ってるよ!
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