世界のどこでも子は育つ〜5カ国 5人 元教員ママの記録 南アフリカ共和国編
姉の隣の席が、弟の”安心”だった
南アフリカは1月に新年度が始まる国です。私たちが到着したとき、長男は2年生の終わり、2番目は年長の終わり、3番目は年少の終わりというタイミングでした。あと1ヶ月待てば、切りよく新年度からの入学もできたはずです。
けれど我が家は、あえて前年度の学費を払ってでも、残り1ヶ月を通わせることに決めました。理由は3番目でした。新年度からは、上の2人は小学部に上がってしまう。言葉もわからない環境で、人見知りの強い3番目が一人で幼稚園をスタートするより、たとえ1ヶ月でも姉と同じ園で過ごす方が、心の準備になると考えたからです。
案の定、3番目は毎朝のように泣きました。それでも、姉がそばにいるというだけで、少しずつ世話を焼いてもらいながら過ごすことができました。それでもどうしても泣き止まない日、先生は3番目を、長男が通う小学部の教室まで連れて行ってくれました。まるでジブリ映画の『となりのトトロ』の一場面のように、お兄ちゃんの隣の席にちょこんと座らせてもらう。そうしているうちに、自然と落ち着きを取り戻していきました。
この経験は、後に私自身が幼稚園教諭として働く中で、大きな指針になりました。下の子が新しい環境をスタートするとき、その子にとっても、そして親にとっても、一番の安心材料は「上の子の存在」です。幼稚園にはクラスごと、担任ごとの世界があります。けれど、学年やクラスを超えたゆるやかな関わりが、もっとあってもいいのではないか。私自身、年長の担任をしていた頃、下の子が泣き止まず大変な時は自分のクラスで受け入れ、姉や兄の隣に座らせて、落ち着いてから先生に迎えに来てもらう、ということを何度もしました。大丈夫。そのうち自分の力で、泣かずに楽しめる日が来ることを、私は知っていたから。
(続きはnoteに書きました。この後、南アフリカで出会ったシュタイナー幼稚園の日々、そして子どもたちの入園・入学のリアルな様子について綴っています。)