発達が気になる子のママへ(後編)|5カ国×5人×元教員ママの子育て記録

前編では、「あれ?」と思ってから相談するまでの話をしたよ。後編は、小学校のクラスの考え方と、苦手との付き合い方、そして園・学校・家庭のつながりについて話すね。

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通常学級・通級・特別支援学級、どう考えたらいい?

小学校には、通常学級のほかに、通常学級に在籍しながら別の教室で学ぶ「通級」と、少人数の「特別支援学級」がある。呼び方や進め方は市によって違うから、まずは市の就学相談の窓口で話を聞いてみてね。

通級は、具体的なコミュニケーションの仕方を教える場だった。しかも、一対一で、とても丁寧に。整理整頓の仕方、気持ちの整理の仕方、相手への伝え方などを、ひとつずつ教えてもらえる。

特別支援学級も、市によって決め方は違うけれど、私が見た中には、知的な遅れはなくても、そのほうがのびのびとその子の良さを発揮できるから、と選んでいる子もいた。

どこが正解というより、その子が力を出せて、叱られる回数が減る場所を選ぶのが大事だと思う。苦手なことやできないことが多いと、どうしても叱られる回数が増える。そうすると、自己肯定感がどんどん下がってしまう。クラスや環境を選ぶのは、その子の自己肯定感を守ることでもあるんだよね。

受験で配慮をお願いしたいときにも、先のことを知っておくと安心。いきなり診断書を出しても話が進みにくいことがあって、それまでにどんな配慮を受けてきたかの記録があると、伝わりやすいと聞いた。大学入試の配慮申請では、診断書のほかに状況報告・意見書を出す例があって、高校などで受けた配慮を書く欄もある。学校ごとに違うから、早めに志望校に確認してね。

苦手を知るのは、ラベルじゃなくて「メガネ」!

発達のことを「恥ずかしい」と感じるママもいる。そんなとき、私は園でこう話すんだ。「うちの子もこんな感じですよ!こういう感覚面白いですよね!」って笑って。そんなに特別なことじゃない。診断を受けてなくても〇〇気味だなってそれぞれいろんな人がいるよね。普通じゃない?凸凹だから優れている部分も大きい。日本国民みんな発達障害なんていう面白い心理の先生もいるよ。あとから追いついていくこともよくあるから、焦らなくて大丈夫。

そして、困っているのは誰か。それはママじゃなくて、この子なんだよね。苦手なことを早く見つけて、その子に合った手立て、楽しいやり方でやったほうが、この子も楽になる。

目が悪い人に「頑張って見なさい」とは言わない。メガネをかける。足が不自由な人に「頑張って歩きなさい」とは言わない。手すりや松葉杖、車椅子を使う。補助があれば、無駄に困らなくていい。子どもの苦手も同じこと。保護者にも先生にも、効果的な指導法が早く使えるようになる。

私が大事にしているのは、診断名が必要かどうかじゃない。自分の苦手を客観的に知っておくこと。知っていれば、準備したり、避けたりして、自分でできるようになる。親や兄弟も「なんでできないの!」と責める代わりに、「そういう特徴があるんだな」と受け止められる。

うちにも、じっとしていられない子がいる。就学時検診でテンションが高すぎて、別室に通されたことがあった。ノーマークだった私はびっくり。診断は受けていないけれど、じっと座るのが苦手なのかもしれない、じゃあダンス習ってみれば?って。

色の見分けが苦手な子の例もある。UNOで嘘をついたわけじゃなくて、本当に色が見えづらくて間違えてしまう。地図の色分けや、黒板のチョークの色も見えづらい。だから「見えづらいんだね」と受け止めて、先生にも伝える。将来、選びにくい仕事があることも、いつか話しておく必要がある。

そのとき、必ず「でもここは得意だよね」をセットで話す。予定が急に変わるのは苦手だけど、コツコツ続けるのは得意だよね、というふうに。

小さいうちに、家庭と園でできること

通級に関わってみて思ったことがある。もっと小さいうちに、自然に家庭で、園で育てられることがたくさんあるんだな、って。これが、私が親子の時間を大切にしてほしいと活動している源でもあるんだ。

きちんと親や先生が見てあげられるのは、6年生くらいまでかな、というのが私の感覚。だから、早めに動けるほうが、親も子も楽になる。

もうひとつ。こういう子どもほど空気を敏感に読むから、親と先生、パパとママで、見せる姿が違うことがある。だから、一方からは問題が見えない子もいる。そんなときこそ、見えているものを持ち寄ってほしい。園・学校と家庭は、ひとつの円になって子育てをしているから。園や学校の先生はプロです。この係だったらできそう、〇〇くんと一緒だったらできそう、小さい子の面倒見はいいからお願いしようってよ~く糸口を見ています。

ママは、お家の太陽。ママが笑っていると家が明るくなる。ひとりで背負わないで、先生を味方につけよう。大丈夫大丈夫、一緒にやっていこうね!

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